事業内容
BUSINESS CONTENT
水道管路の維持管理業務
管路施設の調査監理業務
各々の配水施設(配水管及びバルブなど付属設備)について、常にその機能を保持しているか等、施設の現状を長年培ってきた数多くの経験と専門技術をもって、調査監理業務を行っています。その結果を様々な角度から評価し、施設の改善を具体的に提案しています。
管体環境調査業務
配水管の埋設環境状態を把握するため、管体内外面の腐食状況調査、土壌調査、土壌分析等の調査を行っています。これらの調査結果をもとに、管内外面の腐食とその要因について、定量的・統計的分析を行い、配水管寿命予測等、更新の必要性を判断する資料を作成します。
他企業工事立会業務
当社は、東京都水道局からの委託を受け、水道管路施設等の維持管理を行うことを目的に、他企業工事によって水道管路施設等に損傷を受けることがないよう当該現場で立会業務を行っています。
配水管内面洗浄・計画排水業務
配水管内面に発生した錆などの夾雑物は、濁水や水質劣化の原因になります。
当社は、計画的な排水による洗管を行っています。
TS型配水管内面洗浄工法
配水管内面に付着している劣化シールコート等の夾雑物を効果的に除去する工法です。
掘削や管切断工事を行わずに消火栓用T字管より洗浄ヘッドを挿入し、配水管内面に付着・堆積した夾雑物を除去します。この工法は、洗浄ヘッドから高圧水のジェット噴射及びブラシの高速回転の洗浄により、排水洗管では除去できなかった管内面の夾雑物を効果的に除去します。
特徴
- 掘削・管切断が不要
- 幅広い配水管口径に対応(φ75~350)
- 影響の少ない断水時間で洗浄が可能
- 挿入口より片側最大200m/1区間の洗浄距離が可能
- 除去対象(マンガン、水垢、劣化シールコート等)
※この工法は、「東京都水道局」と「東京水道株式会社」及び「株式会社クボタ」との共同開発です。
錆取り器(令和2年度特許登録 番号6805407)
本管内面調査や水理・水質調査、流量調査などの管路内調査を行う際、障害となる錆こぶを除去する機器です。
従来のものに「挿入部の口径に刃先を合致」「吸込み口を複数個所に設置」「削った錆片を集約・滞留させるユニットの制作」などの改良を行った結果、作業時間の短縮に加え、錆の除去率・回収量が大幅に向上しています。
錆こぶの除去は、容易に取り替えることができないフランジ付きT字管の維持管理に役立ちます。
特徴
- フランジ付T字管の錆こぶを除去
附属設備(空気弁・消火栓)の適切な維持管理 - 不断水施工
運用中の管路を断水することなく施工可能
(補修弁フランジ部に設置) - 75㎜から200㎜の立上り管に対応
口径別の刃先を準備 - 削り取った錆片の回収
錆片が管内に落下せず、錆取器の内部を通過し外部排出
水理・水質調査
配水状況を正確に捉え、「安全でおいしい水が安定して給水されているか」を調査するため、消火栓や空気弁に測定機器を設置し、水理・水質を連続測定します。加えて、当社が開発した「錆取り器」を使用し、空気弁など付帯設備の機能に影響が生じる恐れのある錆こぶの除去を行っています。
- 水理調査は水圧・流量・流向の測定
- 水質調査は残留塩素・電気伝導率・水温の測定
停滞水の解消や系統変更前後の流量・流向等、水道事業体のニーズに応じた調査を行い、提案します。
水理・水質測定装置
小型軽量化、省エネ化を実現!旧型機比、約45~60%の小型化!約75%の消費電力の削減!消火栓・空気弁を利用し、6項目の水理・水質データを同時に測定、記録します。
複数台使用することにより、特定範囲内で配水管網の流水状況や水質の変化など水理・水質情報が分析できます。管網解析の基礎資料、維持管理業務の効果測定などに活用できます。
特徴
- 多項目(水圧・流量・流向・残留塩素・電気伝導率・水温)の測定・記録
- 不断水で長時間(10日間連続)測定
- 携帯型のため掘削・管切断の工事不要
- 防浸構造(IP68相当)
- 高信頼性を確保
※この製品は、「東京水道株式会社」と「株式会社日立ハイテクソリューションズ」の共同開発です。
携帯型圧力測定装置
配水管附属設備を利用した水道管の圧力測定装置です。
既設の配水管付属設備(消火栓など)を利用し、容易に水圧を測定・記録ができます。付属設備と少しのスペースさえあれば、どこでも水圧が測定可能です。場所ごとの水圧を調査することにより、維持管理業務の効率化や圧力管理による水運用の適正化などに活用できます。
特徴
- 携帯型のため、掘削・管切断の工事不要
(大小幅広い場所の設置に対応) - 長時間測定
(バッテリー内蔵により最大8日間の測定が可能) - 防浸構造
- 高信頼性を確保
※この製品は、「東京水道株式会社」と「株式会社日立ハイテクソリューションズ」の共同開発です。
漏水調査業務
漏水の大部分は発生から発見されるまでの期間が長い地下漏水です。この地下漏水を削減するため、東京都水道局は、従来から①ステンレス管への給水管材質の改善、②配水管路網の整備、③きめ細かい配水ポンプ運転による適正水圧の確保などを実施し、漏水量は全配水量の約3%と世界に誇る数値になっています。 当社は、TSリークチェッカー(時間積分式漏水発見器)、電子式漏水発見器、相関式漏水発見器などを使用した漏水調査を行っています。
夜間最小流量測定による漏水調査
水道の使用量が少ない夜間帯の時間を利用して夜間最小流量測定方式により、漏水量の調査を行っています。
漏水量測定作業
給水管や水道メータ等から測定し周辺の漏水音を検出します。給水管や水道メータ等で「TSリークチェッカー」を使用して測定することにより、漏水振動の継続的な音と雑音の一過性の音を時間積分率で識別し、周辺漏水の有無を判別します。
操作が簡単なため、検針業務と併用して利用する事ができ、漏水調査のコスト縮減が図れます。
特徴
- 携帯型のため、掘削・管切断の工事不要
(大小幅広い場所の設置に対応) - 長時間測定
(バッテリー内蔵により最大8日間の測定が可能) - 防浸構造
- 高信頼性を確保
IWA-PIA2010 東アジア地区
オペレーション/マネジメント部門大賞受賞
IWA(International_Water_Association:国際水協会)では、水に関するエンジニアリング・プロジェクトの優秀性と先進性を表彰するPIA(Project_Innovation_Award:プロジェクト・イノベーション賞)を設けています。
そのPIAにて2010年にエントリーし、下記製品「TSリークチェッカー」を用いた漏水防止技術が東アジア地区オペレーション/マネジメント部門の大賞を受賞しました。
第3回「インフラメンテナンス大賞」
部門別最高位である『厚生労働大臣賞』を受賞
インフラメンテナンス大賞は、国土交通省、総務省、厚生労働省等が、日本国内の社会資本のメンテナンスに係る優れた取組や技術開発を表彰し、インフラメンテナンスの理念の普及を図ることを目的として実施しているものです。
当社は「時間積分式漏水発見器による効率的な漏水発見手法(スクリーニング工法)」で、第3回「インフラメンテナンス大賞」部門別の最高位となる「厚生労働大臣賞」を受賞しました。
※TSリークチェッカー(SV1110)、ステッキ型TSリークチェッカー(SV11105)は、「東京水道株式会社」と「株式会社日本ウォーターソリューション」の共同開発です。
※検針機能付きTSリークチェッカー(SV2000)は、「東京水道株式会社」、「東芝インフラシステムズ株式会社」、「株式会社日本ウォーターソリューション」の共同開発です。